続おもいでの夏

じじいの日記みたいなもんです

人ノ性 悪ナリ

 

鉄道写真を撮るために他人の敷地へ侵入して無断で何本もの木を伐採するというのだから これはもう 犯罪者がカメラをかついでいるだけのこと。

 

 

私がまだ店を始める前のことですが 早朝から庭先をうろついている六十代くらいの男性を見つけて追い払おうとしたら「怪しい者ではない。全国の日の出の写真を撮って回っているのだ。ここから写させて欲しい。絶好のポイントだ。お願いだ。すぐに済む」 軽四の中をのぞいたら 布団やら衣類やら弁当ガラが散乱していて まるで浮浪者。

こっちも写真をやっているから まあわからんでもないと思って「さっさと済ませて帰ってくれ」といったの。で 三十分くらい後に出ていったら すでに姿は消えていたものの 松の枝を何本か折られていた。視界の邪魔になったのだろう。以後はカメラを持った男は絶対に信用しないことにした。一般にいえることですが 頼み事する時には弱者を装い くねくね身をよじりながら 困っている助けて下さいと懇願するけれど これがいったん許されるとがらりと態度を変え 図々しくも厚かましい本性まるだし犯罪者の出来上がり。下手な芝居するんじゃないぞ こら。

広い意味でイチゲンとはこういうもの。二度と来ることはないし 身元がバレなければ何でもやる。世間にはイチゲンさんお断りの店もあるそうですがじゅうぶん納得できますね。